「海外でも戦えると感じることができた」
BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップに優勝した比嘉一貴選手にインタビュー!
決めれば優勝が決まる18番ホールの2メートル少しのバーディパットを見事に沈め、渾身のガッツポーズをする比嘉選手。
例年よりもラフを短くすることで高度なショット力とマネジメント力を引き出す設定となった今年の宍戸ヒルズカントリークラブ。
本大会で活躍した選手が海外の試合でも通用するようにと実施されましたが、優勝した比嘉一貴選手は3週間後に実施された欧州ツアーの試合でトップ10に入りました。
マネージメントがしっかりできたことが勝因
▼優勝した感想は?
いつか勝ちたい試合の一つだったので本当に嬉しかったです。
過去2回の出場は両方とも予選落ちをしていて印象が良くなかったのですが、その反省を生かしてしっかりとマネージメントができたことが勝因だと思います。この試合は雨が多いですが、今年は悪天候が少なくラフも短かったので大きなトラブルもなく、しっかりとコースマネジメントをして勝つことができました。
▼今年からラフが短くなりましたがその影響はありましたか?
元々難易度が高いコースですしメジャーですのでいつもはかなり緊張しながらラウンドしていましたが、ラフが短くなったことで緊張感はありながらも気持ちよく振れたショットが多かったです。4日間、良い精神状態で回れました。
一方でラフが短くなったので、フライヤーの計算が難しかったですね。打ってはいけないところには絶対に行かないようにしたり、特にグリーン周りのマネージメントには気をつけながらプレーをしました。今までの様々な経験を生かして勝てた試合だと思います。
海外の試合でも手応え。
米国ツアー出場を目指す
▼この優勝で出場権をつかんだ欧州ツアーの「BMWインターナショナルオープン」では10位に入リました。海外での経験も豊富なのですか?
アマチュアの頃には日本のナショナルチームに所属していて海外の試合でも経験を積むことができていましたし、プロ入り直後はアジアンツアーに挑戦しました。ただ、欧州ツアーの出場は今回が初めてだったので、かなり気合いを入れてしっかりと準備をしてのぞみました。芝の種類は違いますがコースのレイアウトは日本のコースに近い雰囲気があったので、気負うようなことはなくいつも通りにできました。
やはり欧州ツアーのレベルは高かったですね。予選カットも日本ツアーよりも3打くらい違っていて、1オーバーくらいかと思ったらカットラインは2アンダーでした。優勝スコアも自分のイメージよりも5打くらい良いスコアでした。
選手層の厚さも感じましたね。プレースタイルもアグレッシブな攻め方をする選手が多くて、僕ら日本の選手はパーを基本に戦略を組みますが、欧州ツアーではバーディを基本に考えているのではないかという選手もいました。リスクを恐れずバーディを取ろうとしている選手が多いですね。
レベルが高い欧州ツアーの試合でトップ10に入れたのは今後の自信になります。自分も欧州ツアーでやれないことはないと感じています。
▼今後海外にも挑戦するのですか?
米国PGAツアーには出場したいですし、今年の末には米国の2部ツアーのコーンフェリーツアーの出場権を得るための予選会に挑戦するつもりです。
欧州ツアーで自分は海外でも戦えるレベルにあることを感じることができたのは、自分にとってすごく大きかったです。
▼初のメジャーとなった全英オープンはいかがでしたか?
調子が悪かったわけでもなく、ボールが曲がったとかそういうことがあったわけではないのですが、初めてのコースですしリンクスも経験が少ないので、対応するのに時間が足りなかったなという感じです。
▼最後に将来の目標を教えてください。
アメリカのレギュラーツアーでしっかり戦える選手になりたいです。