史上5人目の快挙!高校3年生の平塚新夢がアマチュア優勝を果たす!!
LPGAステップ・アップ・ツアー 静ヒルズレディース森ビルカップ最終日。戦略性の高いコースと午後から吹いた風が、最後まで選手たちを苦しめた。途中、スコアを伸ばし首位争いに名乗りをあげた選手は何人もいたが、終盤の池がらみのホールでスコアを崩す選手が続出した。
この我慢比べの優勝争いは最終組の2人に絞られた。スタートから3つスコアを落としながらも、4アンダーの単独首位で18番を迎えた安納昭江と、一方で出入りの激しいゴルフながらもスタート時の3アンダーで最終ホールを迎えたアマチュアの平塚新夢だ。20センチのパーパットを残し優勝を引き寄せたかと思われた安納に対し、「打つ前に、カップの手前でボールがどのように転がって、カップにどの位置から入るかが不思議と見えた」と平塚は5メートルのバーディパットを見事にカップイン。4アンダーで安納と並び、プレーオフに持ち込んだ。
プレーオフは平塚がピンチに陥る。18番パー4の2打目を、グリーン左に大きくはずしてしまう。一方で、「良い感じで打てた」安納の2打目は、風のいたずらか、それともアドレナリンで飛びすぎたのか、グリーンをややオーバー。バンカーとの境目の難しいライに止まった。平塚は難しいグリーン左サイドの距離のあるアプローチを5メートルに。一方の安納は寄せてプレッシャーをかけたい場面で、「今日はアプローチがダメだった」と大幅ショート。先に打つことになったパーパットもはずしてしまった。5メートルのパーパットを残していた平塚は、「上りだったし気持ち良く打てれば入ると思った」と見事カップイン。史上5人目となるステップ・アップ・ツアーのアマチュア優勝を果たした。
史上5人目となるステップ・アップ・ツアーのアマチュア優勝を果たした平塚新夢
プロの試合は2試合目にもかかわらず、「スタート前とプレーオフのティーショット以外は緊張しなかった」と平塚。これだけ多くのギャラリーがいる中でのラウンドも初めての体験ではと尋ねると、「応援している人が多い方が、気持が乗ってくる」と、ギャラリーの声援を糧にした。ラウンド中も所々で笑顔を見せ、前日語っていた「最終日は楽しみながらプレーして、勝負どころでは攻めたい」を有言実行。高校3年生のアマチュアらしい明るさと、一方でプロにも負けてない堂々たるプレーぶりで勝利をつかんだ。
多くのギャラリーの声援を楽しみ、堂々たるプレーぶりで勝利をつかんだ
3アンダーの3位には谷河枝里子、2アンダーの4位タイには田辺ひかりなど4名の選手が並んだ。また、アマチュアの金澤志奈と長野未祈はともに1アンダーの8位タイ。トップ10に3名のアマチュアが入った。