【2日目】ヌック・スカパンが8アンダーで単独トップをキープ!
静ヒルズレディース 森ビルカップ2日目、初日とは異なりスコアを崩す選手が続出した。厳しいコンディションの中、7アンダーの首位からスタートしたヌック・スカパン(タイ)は、3バーディ、2ボギーでラウンド。「今日は風が強く、ショットも昨日ほどは良くなかった」と2日目を振り返ったが、1つスコアを伸ばし8アンダーで単独トップをキープした。
4月に2試合連続優勝を果たすなど、ステップ・アップ・ツアーで圧倒的な強さを見せているスカパンだが、海外でもすでに結果を残している。中国ツアーでは2勝、タイツアーでも複数回の優勝があり、2016年には米LPGAツアーに参戦。「アメリカよりもアジアでプレーしたい」と、2017年に中国ツアーに戻り、2018年からは日本のステップ・アップ・ツアーに参戦している。現在は圧倒的な強さを見せているが、昨年夏の日本のプロテストには不合格、12月の日本ツアーのQTでも上位に行くことができず、今シーズンもステップ・アップ・ツアーに参戦している。
スカパンの実力は他の選手も認めている。1組前を回っていた鈴木麻綾は、「私も飛ばす方だけど、後を振り返るとスカパンはビックリするほど飛んでいる」とスカパンのゴルフを賞賛。観戦するギャラリーの歓声も、スカパンの豪快なショットには一際大きくなっていた。
「焼き鮭が好き」と日本食を好み、「来年は日本のレギュラーツアーに上がることが目標」と、今後も日本での活躍が期待されるスカパン。3試合連続優勝がかかっているが、「明日はエンジョイしたい」と自然体でのステップ・アップ・ツアー初となる大記録を狙う。
2つスコアを伸ばし6アンダーで2位につけたのは鈴木麻綾だ。「ドライバーもアイアンも曲がらなかった」とショットが好調。「今週は特に飛んでいて、短いアイアンで攻めることができた」とバーディチャンスを量産した。明日最終日の戦略は、「トップのスカパンは飛ばすけど、自分の振りでフェアウェイをキープしていきたい」とのこと。昨年、一昨年と優勝争いに絡んでおり、「好きなコース」と公言する鈴木の追い上げに期待がかかる。
ヒルズゴルフトミーアカデミー(以下「トミーアカデミー」)の卒業生で上位につけたのは今綾奈だ。「ショットがよくなく、2日間我慢のゴルフ」といいながらも、イーブンパーの14位タイにつけた。「昨年と比べたら飛距離も伸びて、成長している。明日はガツガツいきたい」と躍進を狙う。
トミーアカデミーの現役生で2日目にスコアを伸ばしたのは政田夢乃だ。1番、3番とバーディを奪ったが、「3パットがあり、ボギーをたたいてしまった」とその後3つスコアを落としてしまう。しかし、15番から快進撃。「後半、やっとパットが入ってくれた」と15番、16番で連続バーディ。さらに18番では6番アイアンで打った2ndショットを1メートルにつけ、ギャラリーから喝采を浴びバーディ。イーブンパーの14位タイまで順位を上げた。ホールアウト後、出迎えてくれた中嶋プロにパターレッスンを懇願。「課題はスライスライン」と明日のさらなる躍進に向けて、師匠の力を借りる。
イーブンパーの21位タイからスタートしたトミーアカデミーの柏原瑞季は、3アンダー、5ボギーのラウンドで、2オーバーの27位タイにつけた。「今日は我慢のゴルフだった。中嶋プロにも言われたけど、フロントナインの2つのロングホールでボギーが残念」と振り返った。明日は「まだ出してないアンダーでまわりたいけど、スコアではなく自分のゴルフをすることが目標」と話した柏原。練習日から言い続けている「自分のゴルフをする」という目標を最後まで貫ぬき、上位進出を目指す。