優勝予想スコアは12アンダー。4日間やると実力者しか残らない
〜「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」コースセッティング担当の山崎千佳代プロの話〜
メジャーの舞台として静ヒルズカントリークラブはどのような状態に仕上げられたのか?
ステップ・アップ・ツアー「静ヒルズレディース 森ビルカップ」でもコースセッティングを担当。静ヒルズカントリークラブを知り尽くしている山崎プロに、メジャーの舞台としての魅力や、優勝スコア予想について聞いてみました。
▼コースの状況
イメージしていた通りの仕上がりです。練習日から選手のプレーをずっと見ているんですけど、ほんとにラフとフェアウェイの差がしっかり出ています。ラフからでも打てるけど、やっぱり差が大きく出ますね。当然ですが(ラフからのショットでは)グリーンをとらえても上手くコントロールできていないですね。
ティーは予選ラウンドと決勝ラウンドでいろいろ考えながら、位置は前後させます。グリーンの硬さが(練習日のコンパクションで)23くらいだったかな。ちょうどいい硬さです。ただ、選手の意見も聞いてみると静ヒルズレディースを経験している選手は、5月のもっとあの時の硬くて速いイメージがあるから、なんか少し違った感じを持っているようです。一方でここに初めて来る選手はグリーンがしまっていてそして速いというようなことも言っていました。いずれにしても本当にいい状態ですね。
▼優勝スコアの予想
最初は優勝スコアとかって全然想定していなかったんですけど。この状態でしたら二桁、12アンダーくらいではないかと思います。
▼コース攻略の鍵
ポイントはアプローチだと思っています。どれだけボギーを打たないか。9番とか10番とかのパー5を中心に、ホールロケーションはちょっと難しくなっても距離のないバーディを狙っていけるホールはしっかり取っていく必要があります。一方で距離が長いホールやラフに入った時などに簡単にスコアを落としてしまってはなかなかスコアをキープできない。どれだけリカバリーができるかがポイントになると思います。1日だけだったら5アンダー、6アンダーも出るかもしれないという感じですけど、4日間やると実力者が残っていくだろうと思います。それだけのコンディションに、仕上げていただきましたね。
予選ラウンドの2日間でどれだけ貯金ができるかっていうところは一つポイントかなとは思っています。そこで出遅れてしまうと当然決勝ラウンドも入って少しより厳しいラウンドになっていくと思っていて、その辺りが一つポイントかなと思います。
▼静ヒルズカントリークラブの魅力
やっぱり試合を数多くされてきていることですね。ステップ・アップ・ツアー、今年の最終プロテスト、茨城県オープン、学生の試合など。あとは、やっぱり姉妹コースに日本ゴルフツアー選手権を開催している宍戸ヒルズカントリークラブさんがあったりと、トーナメントをゴルフ場の皆さんがより理解してくださっているというところが非常に大きいと思います。
それからコースセッティングに関してもそのホールごとに自然の形での難しさがあるので、あまり変える必要がないですし、グリーン周りなどの調整を少しお願いしたくらいでした。
この大会に合わせて改造していただいた練習環境も含め、メジャー開催にふさわしいコースだと思います。