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JLPGA小林浩美会長 インタビュー1 〜最終プロテストの振り返り〜

最終プロテストの合格者22人©JLPGA

プロテストを厳しくしているのは全体のレベルを上げるための施策の一つ

6月22日から25日までの4日間、静ヒルズカントリークラブで実施された最終プロテスト。
20位タイの22名が合格を果たしました。
一夜明けた26日、JLPGA93期生の入会式を静ヒルズで開催。
会場に訪れたJLPGAの小林浩美会長に、プロテストのことや9月に実施される日本女子プロゴルフ選手権について話を聞きました。

一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)会長 小林浩美

スポーツ選手は、強くないと見てもらえない

▼最終プロテストの会場となった静ヒルズの感想について

今回は距離も6,300ヤードくらいなので飛ばす選手にも飛ばない選手にもチャンスがありますし、スコアをつくるという意味では積極的なゴルフをしないといけない。グリーンの形状は本当に難しいので、選手の能力を引き出していける、多様性のあるセッティングができるゴルフ場だとすごく思いました。

▼合格者は20人という狭き門でした

(最終プロテストは)長く3日間で実施してきましたが、4日間にしてより総合力を問うようにしています。合格者数は以前から20人ですが、変えてない理由はなるべく強い選手が欲しいというのがあります。厳しくした方がすごく頑張って能力伸ばしてくるんですよ。
この3年間で樋口さん以来、メジャー優勝者が2人も出ました。みんなで力を伸ばしあってきたんです。今はグローバルの時代だから、競争は国内だけじゃないです。見ている人もネットですぐに情報をとるじゃないですか。日本の選手が(海外で)互角にやっていけるようにならないと、この後成り立たないです。
すべてにおいてベースを上げてやっています。プロテストの合格者が20人だけで厳しいという話じゃなくて、実は全体に紐づいていて、全体の中の一環なんです。

▼だからステップ・アップ・ツアーもレギュラーもレベルが上がっているんですね

うかうかしていたらレギュラーツアーの選手も調子が悪かったらステップに行かざるをえなくなっちゃいます。例え名のある選手でも。ステップ・アップ・ツアーも最近は日程を3日にしてもらって、こういうゴルフ場(静ヒルズカントリークラブ)でやらせてもらうようになったらやっぱりみんな力をつけてきましたね。

▼世界ランキングの上位が女子は何人もいます

日本ツアーにいながらみんなの技術もすごく上がって、競争が今すごいじゃないですか。それが今はアマチュアの子たちにも飛び火して、アマチュア時代に勝つとか、プロ入りしたららすぐ優勝するんだという気概の子が、勝みなみちゃん(2014年の国内女子ツアーで、史上4人目のアマチュア優勝を15歳という最年少記録で達成)以降すごく増えたんですよ。
いろんな意味で連鎖していてすごくいいなと思うんですよね。今度はアマチュアの方を教える人もレベルが問われてきます。だから中嶋さんやジャンボさんのアカデミーが出てきていると思います。

身振り手振りを交えながら熱く語る小林浩美会長

笠間市からオリンピック選手が2人。地域に根ざした環境づくりも重要

▼プロテストからメジャー、さらに海外、またはその周りを取り囲むアカデミーまで、すべてが会長の中でつながっているんですね

最初は子供たちには“楽しい”から入ってもらった方がいいと思います。その中から向き不向きが出てくるし、競争好きな子とそうでない子もいますし。
ジュニアを育ててもう何十年もやってくださっているところは全国にあるんです。やっぱりそういう地域に根差したもので、ゴルフをやれる環境があるってこともすごく有難いんですよ。

▼茨城県笠間市からはオリンピック選手が二人生まれました。我々も15年くらい周辺の小学校にスナッグゴルフの寄贈をしてきました

大きいですよね。地元で根付いたものっていうか、やっぱりゴルフとの接点があるのとないのとで全然違いますもんね。

▼世界ランクの上位に日本人選手が多くいるのは、会長のビジョンがしっかりしているからなんですね

私たちは環境づくりです。4日間大会を増やしたり、リランキング制度をつくったり、練習場の基準を作ったり。また、コースセッティングの多様化で、セッティング係の人にトッププロを入れたりとか。この最終プロテストもそうですが、改革している数って実はすごいんですよ。

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